ひな祭り2024を終えて
JCD主幹 大光敬史
昨年のひな祭り「Return to the DIA」から一年、今年はデトロイト美術館(DIA)が再生に向けて動き出して10年となる年になるため、「For Re-Birth of DIA」 という表題でのひな祭りを開催しました。
開催日の3月3日は天候にも恵まれ多くの来場者が詰めかけて、「生け花」、「いちご大福」、「紙漉き」の3つの人気ワークショップ会場では、家族で物作りを楽しむ姿が見られました。
日本の伝統文化である「茶道と呈茶」は、落ち着いた講演会場で開催され、お茶の師匠の技が引き立っていました。「折り紙ワークショップ」では、終日席が埋まり続け、「日本昔話」では紙芝居を楽しむ家族連れの人たちで一杯でした。カフェのある会場では「琴の演奏」があり、来場者がゆったりと良い時間を過ごしていたようです。
今回の新たな試みとして「DIAの再生」をアーティスト3人の方に表現してもらったのが「Re-Birth」です。10年前に日本コミュニティからのDIAへの多額の寄付金で、2017年に日本ギャラリーが創設されました。JBSDとしてもここ数年、ひな祭りイベントの拡大を図り、DIAにより多くの人々が訪れるよう支援を続けてきました。破綻から復興へのこうした日本コミュニティの後押しを「Re-Birth」が表現してくれたと思います。そして人々が住む地域やDIAに対して望むことをメッセージに書いて「Re-Birth」に吊るしてもらい、今後のさらなる発展を祈りました。
また日本の和紙の師匠が創作した和紙アート「デトロイトの空、光る風:The Sky of Detroit, Shinning Wind」では、師匠等が見たデトロイトの復興の姿を美しい青色の和紙で表現してくれました。
JCDの「DIAのひな祭り」では、毎年新たなアーティストの作品紹介と伝統日本文化の紹介を軸として企画し実施しています。今後も多くの現地の人がDIAでのJCDの文化イベントに参加し、日本のファンになってもらえるよう努力を続けていきたいと思います。
末尾となりますが、ひな祭り2024を無事完了まで支えていただいた多くの方々に御礼を申し上げます。